涅槃会(ねはんえ)


  
 


 

 
 
 
 
 

 
 
涅槃会の勤行に出勤されました照光寺ご住職脇本正範師ご家族
 
 

涅槃(煩悩を断ぜずして 涅槃を得るなり)

 お釈迦さまは、29歳のときに出家をされ、35歳で悟りを開かれました

それから45年間、阿弥陀さまのお心を説かれ、80歳で入滅されました。

入滅とは「滅度に入る」ということです。私たちは「お釈迦さまが亡くなられた」

という表現をしないで、「入滅された」とか「涅槃に入られた」と申します。

 

 「滅度」・「涅槃」とは、インドの古い言葉の「ニルヴァーナ」の発音に「涅槃

(ネハン)」という漢字を当てはめたものです。
意味は、「火を吹き消す」という

ことです。つまり、むさぼりや怒りなどの煩悩の炎が吹き消された状態を「涅槃」と

いい、仏さまの静かな安らかな悟りの境地のことです。それを意訳したのが「滅度」

ということで、つまり煩悩をなくすことが仏になるということになります。


 それでは、煩悩をなくすどころか 次から次に心に沸き起こる 自己中心の煩悩に

振り回されながら生きている私たちはどうなるのでしょう。

 

 「自我を捨てなければ、苦しみは捨てられない。 それは、火を捨てなければ、

火傷するのと同じであろう
(菩提行経)」といわれても、我執から離れることが

できないのが私たちです。

 

 では、私たちは 仏になれないのでしょうか?

 大丈夫です。 親鸞聖人が「教行信証」の行巻にある正信念仏偈で「煩悩を断ぜず

して、涅槃を得るなり」と教えてくださっています。私たちのはからいを超えた

阿弥陀さまのお力(本願力)によって仏にしていただくのです。

 煩悩をもった私に、「そのままのあなたで良い」と 阿弥陀様が無条件で救って

くださいます。


それは、「阿弥陀さまを念ずれば、浄土に生まれることができる」という誓いが

因となって、「必ず完全な涅槃に至らしめる(浄土に生まれさす)」という誓いが

果となって、まちがいなく真実の報土(浄土)に至り
私たちは仏になるのです。

 親鸞聖人のご消息(お手紙)の一節を紹介しておきます。

 
  弥陀の本願と申すは 名号を称えんものをば

  極楽に迎えんと 誓わせたまいたるを

  深く信じて 称えるが

  めでたきことにて候うなり

 

  この身は

  いまは歳きわまりて候らへば

  さだめて先立ちて

  往生し候わんずれば

  浄土にて かならずかならず

  まちまいらせ候べし



                             



門徒さんが作ってこられたひな人形が飾られていました。
 


 

菜の花が春の訪れを感じさせます
 
来月は彼岸会です。

                          2012/2/15 (大)





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