蟪蛄春秋を知らず
(けいこしゅんじゅうをしらず)

 

盆踊りの翌朝に、築地本願寺で晨朝のお参りを

する為に、築地本願寺の近くにあります

銀座クレストンホテルに泊まりました。

 

客室がすべて30階以上というだけあって

夜景がきれいですネ!

下の写真は35階の客室からの景色です。

Dsc_0845

旅行会社のネット予約で申し込むと

かなり安く泊まれますのでおすすめです。

 

 

朝食のレストランからも築地本願寺が

良く見えました。

食事もとてもおいしかったです。 合掌

Dsc_0866

 

朝食の前にもちろん築地本願寺の晨朝に

参列させていただきました。

 ※築地本願寺の晨朝は朝7:00からです。

 

 

晨朝のお参りにホテルから築地本願寺へ

向かう途中の公園の木には、たくさんの

蝉の抜け殻がありました。

さて次の写真の中だけで蝉の抜け殻は

いくつあるでしょうか?

400dsc_08521

  ※写真をクリックすると大きくなります。

 

 

 

 

答えは・・・

 

 

こちらです ↓

400dsc_08522

抜け殻は8個もありました。

 

抜け殻を見て

 『短い一生、精一杯楽しめヨ!』

と、つい応援してしまいました。

 

でも、本当は他の昆虫よりもずっと長い年月を

地中で生き続けてきたのですけどネ

 

長い年月をかけ、ようやく地上に出られた蝉たち。

人間から見ると、蝉は成虫として地上という光の世界で

生きていられる時間こそが楽しいのだと感じ、蝉が

味わうことのできるその時間の短さに不憫さを感じます。

地上の世界と地中の世界

どちらが楽しいのかは蝉のみぞ知るですネ。

 

 

当日、築地本願寺の境内にあります掲示板には・・・


Dsc_08501

写真の通り、

 

   『蝉は春・秋を知らない

   だから今が夏だと知らない 

          ~論註より~  』

 

と示されていました。

 

調べてみますと、『論註』とは七高僧の

一人である中国の曇鸞大師の書かれた

『無量寿経優婆提舎願生偈註』

略して浄土論註または往生論註のことで、

その上の巻の中で曇鸞大師は、

荘子の

   『朝菌不知晦朔、蟪蛄不知春秋』

      (朝菌は晦朔を知らず

        蟪蛄は春秋を知らず)

を引用し、

    『蟪蛄(けいこ)春秋を知らず、

    伊虫(いちゅう)あに朱陽

     (しゅよう)の節を知らんや

     知るものこれをいふのみ』

と示されています。

意味は

    『蝉は春秋を知らない。

    ゆえにこの虫は夏ということも

    知らないのである。

    ただ蝉が鳴くのは夏ということを

    人間が知っているというだけである。』

これは親鸞聖人も『教行信証』信巻に

引用されているお言葉です。

 

御仏の世界からみれば

生まれてから死ぬまでの世界しか知らない人間も

また同じように短い時間を精一杯生きている

『蟪蛄』であるのでしょうネ

 (大)       


浄土真宗本願寺派  純心寺 (西本願寺)

〒286-0036  千葉県成田市加良部4-4-13
お電話:0476-28-4103

Copyright (C) Junshinji. All rights reserved.